2023.03.17
Zoomが発表した2023年の働き方予測を読み解いてみた
2023年1月20日、「2023年の働き方に関する4つの予測」というZoom社によるブログが投稿されました。単にZoomに関する内容だけではなく、技術の進化における働き方について記載されています。
日本語版はコチラ
しかし、Zoom公式の内容ということで堅い言葉で記載されている部分もありますし、海外の言葉を日本語にしているので、
「いまいちどういうことが言いたいのかわからない…」と感じた人もいるかもしれませんし、それらの内容をより現場に落とし込んだカタチで理解できたら良いなと思いました。
そこで今回は、「2023年の働き方予測」をfleet代表の古里が読み解いてみました!という回です!
※記載の内容は、古里個人の解釈です。
2023年は「フォーカス」と「アジリティ」の年になる
「2023年の働き方に関する4つの予測」というZoom社のブログの冒頭では、昨今の世の中の動き、今後のZoomがどのような動きを取っていくのかなどが記載されています。
まず注目すべき箇所が
「2023年は『フォーカス』と『アジリティ』の年になると予想しています」の一文です。
このフォーカスは「選択と集中」、アジリティは「俊敏性」を指していると考えられます。
つまり、会社組織の中では「これまで以上に何をするかを決めて集中した上で、素早い対応が求められていく」と言いたいのではないかと思います。
「これからの働き方に関する予測」キーポイントはAIと機械学習
・ 組織は総合的なエクスペリエンスの向上を目指して、従業員と顧客両方のエクスペリエンスをバランスよく高めることに注力します。つまり「従業員満足なくして顧客満足なし」ということです。
・ 私たちはスキルセットへの投資を継続的に高め、採用した人材があらゆるワークスタイルに対応するツールを使いこなせるようにします。
・ 仕事のデジタル化が進むにつれ AI や機械学習がより重要な役割を果たすようになり、日常業務を行う上でもこれらのツールの活用が定着することになるでしょう。
・ ヘルスケア、官公庁、金融サービスなど、多くの業界がテクノロジーを導入してサービスの在り方を刷新しています。
引用元:prtimes
いくつかのトピックがありますが、その中でも重要なのは、AIや機械学習の部分。
なぜAIや機械学習が大事かと言うと、今後ミーティングの翻訳や文字起こしが自動化され、スタンダードになっていくと考えられるからです。
昨年からZoomでは、ミーティングの翻訳や文字起こしに対してのコストを投じています。
実際に、現在のzoomのプランには、会話を文字にして翻訳してくれる機能がついています。
※ビジネスプランではβ版(2023年3月現在)
現状、日本語版ではビジネスプランにしか翻訳字幕機能はありませんが、英語版ではプロプランにもついています。
実際にこの機能を追加すると、以下の画像のように、ズラっと言語が並んでいます。
もちろん、日本語から英語もできれば、英語から日本語への文字翻訳も可能です。
実際に試してみると、以下の画像のように、日本語で話した言葉がほぼリアルタイムで英語の文字として表示されます。
このような機能を活用すれば、今後、言葉の壁を超えたコミュニケーションがスタンダードになっていくと予想されます。
つまり、ビジネスやコミュニケーションのあらゆるシーンでこのようなリアルタイム翻訳が主流になっていくぞ!ということなのだと捉えられます。
特に外国語がニガテな日本では重宝されるサービスになっていくでしょう。またこれまで分厚かった海外との障壁も徐々に薄まっていくのではないかと思います。
真のハイブリッド エクスペリエンスとは?
Zoomブログにある「真のハイブリッド エクスペリエンスを組織に浸透」についても、とても難しい内容ですが、重要なトピックです。
Zoomを用いてリアルとオンラインの両方で行う「ハイブリッド配信」というのがありますが、ハイブリッドというのは昨年まではバズワードだったように思います。
ハイブリッド配信についてはコチラ
しかし、現在ではハイブリッドがスタンダードになっている傾向です。そのために「リアルもオンラインも環境を用意しておかないといけないよね」と、伝えていると捉えられます。
では、なぜここが重要なのか?というと、次の一文に注目していただきたいです。
「真のハイブリッド エクスペリエンスの実現について経営陣の全面的な賛同を得ることです。」
ただハイブリッド配信を行うのではなく、真のハイブリッド配信…..。
これは、私が実際にハイブリッド配信の運営オペレーションを多数行ってきて実感していることですが、去年までの企業のスタンスは
「とりあえずオンラインでもリアルでもやっていますと、世間に伝えられる状態にしておくことが大事!」という段階だったのではないかと。
しかし、本当のハイブリッド配信というのは、リアルでもオンラインでも同等の体験価値を提供できることだと思うのです!
現状では、様々なオンラインイベントが開催されているものの、オンライン参加者に会場や運営者の熱が伝わりきらず、傍観者になってしまっている傾向が非常に強いです。オンライン参加者が取り残されているとも言えます。
例えば、懇親会のハイブリッド配信。
リアルの会場をただ配信しているだけで、実際には双方向のコミュニケーションがとれるような設計になっていないというケースをよく見かけます。
こういった問題を、より多くのコミュニティの中で解決していくのが、私たちfleetの2023年の大きなチャレンジであり、お客様に貢献できることだと考えています。
物理的な制約を超えて、時間の制約を超えて、地方も海外の登壇者もオンラインで呼べるメリット。
ビジネスの可能性、人々の可能性が大きく広がります!
だからこそ、fleetでは、イベントの企画アイディアや舞台進行、加えて参加者へのZoomの使い方レクチャーまで、一緒に伴走していくスタイルをとっています。
主催者の「こんなイベントをやりたい」という想いを、Zoomならではの双方向のアクティブなコミュニケーションで実現していきます。
オンラインorリアル出社、働く環境に関わらず「従業員への成長チャンスは平等か?」
Zoomブログの「真のハイブリッド エクスペリエンスを組織に浸透」の見出しでは、「オンサイト、リモート、ハイブリッド、どのような環境においても従業員に成長のチャンスが平等に提供されなければなりません。」という一文も書かれています。
この労働環境、人事におけるテーマは深い!深すぎる!
オンラインがうんぬんという次元を超えた問題提起のように思います。
ぜひ皆さんも社内を思い返してみてください。
コロナで物理的なオフィスを廃止した企業や、リモートワークを導入した企業は沢山ありました。
従業員の成長のチャンスは平等か…?
リモートワークでも、リアル出社でも、チャンスが平等というのは
オンラインでのコミュニケーション環境が整備されていることに加え、きちんとした人事評価が整っている状態なのかなと感じました。
どこで仕事をしていようと、結果は平等に評価する。
その結果を出すためのサポートを平等に提供する。
リモートと対面と、コミュニケーションの量をできるだけ変わらないようにするためにバーチャルオフィスのサービスなどもありますが、例えば弊社では各々が同じZoomミーティングに参加した状態でデスクワークを行い、突発的な会話や打合せ、質問などが発生しやすい環境を作り出しています。
チャットでのやり取りもありますが、「会話」というのはチャットとは異なる良さがあります。
この問題については、環境を提供する側だけではなく、参加する側の意識も重要です。
リモートで会議などを行う際の、オンライン参加者の前のめりなアティテュード。発言が少なかったり、傍観者になってしまわぬようにできることは「準備」と「ファシリテート」です!
ファシリテーターが積極的にオンラインの人にパスを出したり質問を投げかけたり、ファシリテーターのスキルが求められます。
従来の会議のやり方を単にハイブリッドに変えたというだけでは盛り上がりません。むしろオンライン参加者はいつ喋って良いのかわからずぼーっと画面を眺めている。
悲しいことに、大勢で開催する社内会議でも、画面がOFFのままの社員さんが沢山いる状況を、何度も目にしてきました。
一番悲しんでいるのはリーダー層や、役員かもしれません。
言葉にしていなくても、実は「このままリモートワークを続けていいのか!?」「こんなコミュニケーションを続けていて本当にいいのか!?」と心の底ではものすごく心配しているという社長は沢山いることでしょう。
真のハイブリッドエクスペリエンスを、一緒に提供しましょう!
デジタルネイティブをサポートしていく環境が重要
「2. デジタル ネイティブのワークスペースが標準化」は、私たちが創業時から叫び続けている問題「情報格差」の話です。
オンライン環境が日々進化し、デジタルネイティブの人たちが社会に増えたいま、
「問題は、デジタル ネイティブに適した職場環境の設計がいまだに進んでいないことです。」と、Zoomは言っています。
ジェネレーションギャップが、職場環境に表れているのでしょう。
これは個人的な意見ですが、私は「得意なことは得意な人に任せる」という環境があってもいいと思っています。
個々のスキルアップも必要ですが、いわゆるZ世代やミレニアム世代と同じスピードで、時代についてこい!うぉりゃあああ!というのは少々難しいかと思います。
Z世代やミレニアム世代が説明無しで直感でできるガジェットの操作も、年配者には何度も説明しなければならないということは致し方ないこと。
学びつつも、得意な人に任せられる仕組みがあればより◎ですし、
マニュアルの整備や、講座の開催を活発にすれば自己学習は促進されます。
いちいち人に聞かなければわからないという環境よりも、従業員の働きやすさは向上していくのではないかと思います。
社内向け講座の配信運営も多数やってきましたので、この辺りもfleetだからこそ力になれることです。
どのように生産性を高めるか?
「3. ミーティング インテリジェンスでより多くの実用的なインサイトを獲得」では、利便性が向上したことによる生産性をどのように高めていくのか?について書いてあります。
例えば、昨今議事録などはAIが文字起こしするという方法が多くなっています。
従来に比べれば、3分の1程度の時間で議事録を作成できるようになっているのではないでしょうか。
(私自身、AI議事録にどれだけ助けられていることか….)
便利なツールを組み合わせれば、空いた時間はいくらでも作れるということですね。
最速で議事録をつくりたいとお考えの書記担当者様、
議事録ほど嫌なことはないというご担当者様、
なぜか毎回自動的に議事録って私のタスクにされてるのよねぇ〜(怒)という着火寸前の方!
最速の議事録作成、お教えします!ご連絡ください(笑)
オンライン会議には最適な機器を配置すべき!
「4. 理想のワークスペースを実現」では、端的に言えば「オンライン会議の環境を整えましょう」という内容が書かれています。
「単に会議室にカメラとスピーカーとマイクが置いてあるだけの環境は、改善した方が良い」と伝えていると捉えられます。
たぶん皆さんなんとなく改善しなければいけないと感じているとは思うのですが、とりあえずの機械のままで「そのままにしてしまっていませんか?」「後回しにしていませんか?」というような注意喚起のような意味も含まれている内容です。
井戸端会議を再現する条件
「井戸端会議を再現する」の見合出しでは「Zoom Spots」というバーチャルコワーキングスペースの宣伝も含まれているかと思うのですが、「雑談」の大事さを感じさせる項目に感じます。
やはりミーティングの中で雑談から新しい発見が生まれるケースも多々あります。
なので、fleetの場合は、ワークショップやブレイクアウトルームを作成するときには、5人以下に設定してくださいと伝えています。
私の経験では、オンライン環境下で会話がしやすいのは、4~5人。
6人以上同じルームにいると、誰かが傍観者になってしまいやすいです。
fleetでもバーチャルコワーキングスペースを活用していますが、多くの企業も「雑談」ができる場を用意してあげると良いのではないでしょうか。
Zoom社もメタバースには注目
Zoom社のブログには、メタバースについても書かれています。
ここは、「Zoom社としてもメタバースを取り入れていかなければいけない」という内容です。
Zoomのアバター設定などもトライアル的に行っているので「Zoom社としてもメタバースと距離を近づけている、こういうことをスタンダードにしていこう」というような意味合いが含まれているように思います。
昨今では多く耳にするようになった「メタバース」について、どのような企業も積極的に吸収して、取り入れていく姿勢が必要になるのではないでしょうか。
Zoomを取り巻く機器の進化
「ハードウェア」については、Zoomを取り巻く機器の進化について書かれています。
これだけテクノロジーが進化しているのに対して、キーボード・画面・マウスという構成は進化していないままですから、このような機器も進化していくのではないか?といった内容です。
ノートPCの画面の真ん中にカメラが内蔵されているみたいなものは、今後出てくるだろうなと思っています。
実は1対1のオンラインミーティングでも、目が合っていないことってわかるんですよね。画面真ん中にカメラが配置されたPCはそれが解消できるでしょう!
fleetが新しい価値や体験を創造していく
今回のZoomのブログを見て、改めてfleetが何をしていくべきか?が明確になりました。
本当の意味でのハイブリッドな環境を作るサポートはもちろん、デジタルネイティブとの格差がないようにサポートしていくのも、これからのfleetのミッションではないかと感じます。
Zoomも日々アップデートされていて、日常的にZoomを使っている企業でなければ、変化に追いつくだけでも大変です。
しかし、fleetはその変化を昔から追いかけ続け、現在も常に最新の情報をキャッチしています。
だからこそ、ハイブリッド配信やイベントの提案企画まで行えるのです。
今後、オンラインとリアルの組み合わせがスタンダードになっていくなかで、「こんなイベントができるのではないか?」「もっとミーティングを円滑に進めたい」という想いが出てくると思います。
そんなときに、私たちの経験値をもって貢献できたら、これほど嬉しいことはありません。2023年も、このような考えて私たちは進んでいきます!
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